SONY ICZ-R50は、ラジオ放送をメモリに録音できるラジオである。同様な機能を持った小型のレコーダーは他にも多くあるが、この機種は、販売終了となった今でも人気がある。
 持った感じがズシリと重く、置いた時の安定感がある。この種のラジオレコーダーを使う人は、語学を学ぶ人が多いのかもしれない。毎日、毎曜日同じ時間の放送を録音してくれるし、再生速度を変えることができ、数秒間戻ることもワンタッチでできる。ボタンも指の大きさと合っているし、ディスプレイも見易いのも人気の理由かもしれない。

 ICZ-R50に多い故障は、操作ボタンの不具合である。押したボタンと異なる動作をするのだ。ボリュームを下げるところがボリュームが上がってしまったり、「決定」に移動しなかったりする。これは、タクトスイッチの接触不良によるものである。同じスイッチを長期間にわたって使うと生じる接触不良である。直すには、スイッチを新品に交換すればよい。
 私が所有している ICZ-R50も「決定」とまわりの上下左右、ボリュームの上げ下げが誤作動をするようになったので、スイッチを交換することにした。

ICZ-R50の分解

裏面のビス7本を外す。

隙間にマイナスドライバーを差し込んで引っ張ると裏蓋が外れる。

 

メイン基板の取り外し
 基盤を留めている5本のビスを外す。

 2本のフラットケーブルとスピーカーコードのコネクタを外すが、ディスプレイのケーブルは、アースに半田付けされているので、半田を溶かす必要がある。

 

 まず、入出力基盤は、プラスチックのバネでつながっているので、バネを縮めて外す。

 残りのメイン基盤を持ち上げて外す。

 

 ディスプレイ・スイッチ基盤の取り外し。

 上面の細長いスイッチ基盤を持ち上げて引き抜く。
 細いビス5本を外すと、基盤を外すことができる。

 

 取り外したディスプレイ・スイッチ基盤(裏面)

取り外したディスプレイ・スイッチ基盤(表面)

 

 分解して、基盤を取り出した様子。

 タクトスイッチは二本足の高さ5mmのものと交換する。
 画面下のスイッチは、交換した古いタクトスイッチ。

 

●スイッチの分解、修理方法
 ボリュームのタクトスイッチは、垂直型で同じ形状の物は入手が難しい。(現在入手できる物は、金具の形状が違っているので、他のスイッチと干渉する。)
 スイッチを分解して接点を磨くことによって接点不良を改善することができる。
 金具を固定している4か所のプラスチックの箇所をカッターナイフで切り取る。 

 金具の裏側の足2か所を起こして、金具とスイッチを分解する。

 

 押しボタンを外すと、金属の円盤があるので、取り出す。

 接点部分が酸化して変色しているので、目の細かいサンドペーパーで磨く。

 

 スイッチを分解と逆の手順で組み立てて、金具の足を曲げて固定する。
 切り取ったプラスチックの部分は、何もしなくても問題ない。

 

 ICZ-R50の分解は、難しくないが、多数のスイッチのリード線の半田を溶かして外すのは、半田付けを慣れていないと難しいかもしれない。
 ディスプレイ・スイッチ基盤をケースに戻して、ビスで止める。
 メイン基板をケースに戻して、ビスで止め、ケーブルを差し込んで元に戻す。ディスプレイケーブルの半田付けをする。
 裏ブタを戻して、ビスで止めると完成。

 スイッチを修理、交換すると、確実に操作ができるのでストレスなく快適に使うことができる。
 ラジオ深夜便の2時~4時は、「らじるらじる」で聞き逃しできないので、毎日録音して聞くのが楽しみである。

 2025年4月からラジオ深夜便の2時~4時も「聞き逃し配信」で聞くことができるようになったので、ICZ-R50の出番が減るかもしれない。